博士課程2年の白勢裕登さんと修士課程2年の大野竜治さんが電気化学会第91回大会で優秀学生講演賞を受賞しました

2024年03月28日

 2024年3月14日(木)~16日(土)名古屋大学で開催された電気化学会第91回大会において、本学大学院医工農学総合教育部博士課程-工学専攻-エネルギー物質科学コース2年の白勢裕登さん(指導教員:犬飼潤治教授)と修士課程グリーンエネルギー変換工学特別教育プログラム2年の大野竜治さん(指導教員:柿沼克良教授)が、優秀学生講演賞を受賞いたしました。本賞は、電気化学ならびに電気化学会の発展に資する優れた講演をされた学生に贈られるものです。

 白勢さんの受賞テーマは「アニオン膜型燃料電池の発電特性とアニオン膜含水挙動および構造との関係」です。本研究では、アニオン交換膜型燃料電池(AEMFC)発電性能向上へ向けた課題である電極反応に伴う複雑な水分布、アニオン交換膜(AEM)の導電性向上へのアプローチとしてアニオン膜の含水挙動および構造変化に着目し、X線や中性子線を用いた解析を行いました。口頭発表、質疑応答を通じて、様々なスケールにおける解析技術を駆使することでアニオン膜含水挙動を解明し、AEMFC性能向上への指針を示した点が評価されての受賞となりました。
 大野さんの受賞テーマは「Ta-TiO2/Nafionコンポジット膜の作製と燃料電池への応用」です。本研究では、高温環境下における固体高分子形燃料電池(PEFC)の電解質膜のプロトン伝導率を向上させるため、高分子膜中に本研究室で作成された親水性酸化物ナノ粒子を添加したコンポジット膜を作製し、物性評価と燃料電池への応用を行いました。口頭発表、質疑応答において、高温における発電性能メカニズムの解明と、プロトン伝導率の向上メカニズムの解明が評価されての受賞となりました。

 白勢さんは、「電気化学会優秀学生講演賞を頂き、大変うれしく思います。犬飼潤治教授をはじめとする先生方、研究員の方々や学生の皆様に心から感謝申し上げます。今後も慢心することなく、燃料電池のさらなる発展へ向け尽力いたします。また本研究室学生らのさらなるモチベーション増加につながると幸いです。」と述べています。
 大野さんは、「電気化学会優秀学生講演賞を頂き、大変うれしく思います。柿沼教授を始めとする先生方や研究員の皆様に心から感謝申し上げます。今後も脱炭素社会の実現に向けて、燃料電池の性能向上に邁進していきます。」と述べています。

 (学年は2024年3月現在)