柿沼克良教授と修士課程2年の大野竜治君らの論文が、米国化学会(American Chemical Society)が発行する学術雑誌「ACS Applied Energy Materials」に掲載され、裏表紙にも採用されました

2023年11月06日

 柿沼克良クリーンエネルギー研究センター教授(水素・燃料電池ナノ材料研究センター兼任)と本学大学院医工農学総合教育部修士課程-工学専攻-グリーンエネルギー変換工学特別教育プログラム 2年の大野竜治君らの論文が、米国化学会(American Chemical Society)が発行する学術雑誌「ACS Applied Energy Materials」に掲載され、裏表紙にも採用されました。
 論文の題目は「Development of Polymer Composite Membranes with Hydrophilic TiO2 Nanoparticles and Perfluorosulfonic Acid-Based Electrolyte for Polymer Electrolyte Fuel Cells Operating over a Wide Temperature Range」です。
 本研究では、クリーンな発電デバイスである固体高分子形燃料電池に用いる電解質について、そのプロトン伝導度の向上に成功しました。従来のフッ素系電解質膜の電気伝導性を大幅に向上させつつ、水が蒸発しやすい100℃を越える温度でも高いプロトン伝導性を維持させた点が注目されています。発展が見込まれるバス・トラック用の固体高分子形燃料電池への応用に期待されています。  
 柿沼教授は「今回の成果は燃料電池の多用途展開に向け、必須材料になる可能性があり、さらに発展させていきたい」とコメントしています。